新・基本英文700選

(駿台文庫)鈴木 長十、伊藤 和夫(著)
(amazon評価欄)



受験英作文の対策としてあまりにも有名な参考書。
700の基本例文を仕上げることで、英作文の能力は飛躍的に向上する。
地道な作業だが、CDが付いているので、何度も繰り返し反復して、
日本語の例題を見ただけで、瞬時に言える、書ける、という状態にすれば、
最低限、英語で言いたいことが言えるようになるし、書きたいことが書けるようになる。

そもそも日本語と英語は根本的に異なる。
北欧の国々の言語は英語と共通点が多く、オランダに行ったときには、
掃除のおばさんからホームレスまで英語を流暢に話していた。
しかし、全く言語体系の異なる日本人が英語を習得しようとしたらこれは大変。

巷には受験英語をけなし、
「簡単」「驚きのメソッド」「一週間で」「たった500語で」「ネイティヴ式」等、
あたかも斬新、簡単に英語を習得できると歌った詐欺まがいの教材があふれている。

英語の習得は、世界各国共通の第一命題なのだ。
もし、そんな素晴らしい方法があるのなら、とっくに文部省が取り入れている。
そして残念ながら、そんな驚愕のメソッドは報告されていない。
一つの言語を習得するということがいかに難しいことか。

日本人が英語を習得することは生易しいことではない。
単語、熟語、構文、基本文型、慣用表現、文法、解釈、リスニング、英作文、英会話、すべて大事だ。
覚えることは無数にある。そして英語を習得するための唯一の方法、

それは英語の「型」の習得である。

日本人にはこれが合っているとか、そういう問題ではなく、もうこれしかない
英語の「型」を脳裏に焼きつけ、使いこなすことが、英作文にしろ英会話にしろ上達への道なのだ。

中学高校と6年間、義務教育で英語を学んだが、ちっとも英語が話せないといい、
日本の英語教育を批判する人がいる。
しかし、ほとんど授業うわの空で、試験前だけ必死で教科書を暗記して
やり過ごしてきただけの人が何を言っているのか思う。

努力した人ほど、英語の難しさを知っている。
何年海外に住んでいようが話せない人は話せないし、
何年英語を学んでいようがわからない人にはわからない。
要は本人のやる気であって、これはあまりにも当たり前の事実である。

100歩譲って、確かに英会話や英作文といった発信型の能力に関して言えば、
日本の英語教育は適していないと思う。
しかし、読むことも聞くことも出来ない人間が、何かを発することの方が迷惑である。

日本人学生の英会話能力を上げたいと思うなら、
授業のカルキュラムをすべてやめて、この「新・基本英文700選」をひたすら暗記させれば良い。
暗記できない者は高校の卒業資格を与えない。これで日本人の英会話能力は劇的な改善をみせると思う。
極端な話だが、そこまで本気にならなければ、英語など一生話せない。

とにもかくにも「型」の習得が大事なのだ。

この「新・基本英文700選」は「型」の習得において、絶好の教材である。
英語の発信型エッセンスが凝縮されていて、効率的に習得することが可能である。
CD付きで値段も1050円とボランティア価格。音声スピードcheck!

今まで日本で発売されたあらゆる英語教材の中で、もっとも価値のある参考書。
英語の「型」を脳裏に焼きつけ使いこなせ!



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